配当を支払う法人の段階において法人税を課し、さらにそれを受け取った法人の段階で再度法人税を課するといった経済的二重課税を調整する趣旨から設けられている。
しかし、SPTの所得の金額の計算上、SPTの信託財産に帰せられる配当等(特定目的信託が受け取る配当等)について受取配当等の益金不算入の規定は適用されない。
これは、SPTについては、利益分配額の損金算入が認められることによるものである。
交際費等の損金不算入SPTの信託財産に帰せられる(当該信託財産から支出した)交際費等の額については、交際費等の損金不算入の規定を準用することにより、法人の所得計算と同様、損金不算入とされるが、その際、中小企業に認められている損金不算入の特例(支出交際費の一定額の損金算入)は適用されない。
土地の譲渡等に係る追加課税SPTの信託財産につき土地の譲渡等をした場合には、一般の法人の場合と同様、通常の法人税に加えて、その譲渡利益金額の5%の追加課税が行われる。
ただし、SPTの利益の分配の損金算入の(2)の要件を満たす計算期間において行う土地の譲渡等については、この追加課税は適用されない。
なお、SPTの信託財産につき、短期所有に係る土地の譲渡等をした場合には、一般の法人の場合と同様、通常の法人税に加えて、その譲渡利益金額の10%の追加課税が行われる。
ただし、平成10年1月1日から平成12年12月31日までの問にした短期所有に係る土地の譲渡等については追加課税は停止中である。
これらの追加課税の適用に関し必要な事項は、政令で定めることとされている。
欠損金の繰戻しによる還付の不適用欠損金の繰戻しによる還付の規定は、SPTの平成14年3月31日までに終了する各計算期間において生じた欠損金額については適用されない。
ただし、SPTの契約の終了の日を含む計算期間の欠損金額については、欠損金の繰戻し還付が受けられる。
ただし、平成10年1月1日から平成12年3月31日までの間にした短期所有に係る土地の譲渡等については追加課税は停止中である。
これは、法人の欠損金の繰戻しによる還付の不適用の規定を踏まえて、同様の措置を講ずることとされたものである。
外国税額控除の適用SPTにつき法人税課税を行うことから、外国税額控除についても規定されている。
ただし、特定信託に係る外国税額控除においては、直接外国税額控除のみが認められ、間接外国税額控除は認められていない。
これは、間接外国税額控除制度は、企業の海外進出における支店形態と現地法人形態とのバランスを図るために認められているものであり、SPTが資産の流動化・資金の投資運用を目的としたいわゆるパススルー型企業としての本質を踏まえたものである。
外国税額控除の適用に係る控除限度額の計算の特例SPTについては、信託段階でその所得に対して法人税課税をする。
一方、一定の要件の下で支払配当を損金算入することにより税制上も導管的を取扱いをすることとされており、その信託が直接支払った外国法人税については、法人税課税の段階で国際的な二重課税が排除される。
SPTなどの特定信託の受託者である内国法人が各特定信託の信託財産につき当該特定信託の各計算期間において外国法人税を納付することとなる場合には、一定の方法により計算した控除限度額を限度として、その外国法人税の額(その所得に対する負担が高率な部分として一定の金額を除く。以下「控除対象外国法人税の額」という)を当期計算期間の所得に対する法人税の額から控除することとされた。
SPTにおける外国税額控除の適用に係る控除限度額の計算の基礎となる当期の所得の金額は、利益の分配の額の損金算入をする前の所得の金額である。
これは、「支払配当損金算入後の所得の金額」に基づき外国税額控除の控除限度額を計算することとすると控除限度額が過小となることから、支払配当の損金算入がない場合と同様の控除限度額となるように調整を行うという趣旨であり、この取扱いは、SPC、投資法人(旧証券投資法人)及び特定投資信託についても同様である。
控除対象外国法人税額が控除対象限度額を超える場合の控除SPTの受託者である内国法人が、各SPTの信託財産につき、当該SPTの各計算期間において納付することとなる控除対象外国法人税の額が当該計算期間の控除限度額と地方控除限度額との合計額を超える場合において、当該計算期間の開始の日前3年以内において開始した各計算期間に繰り越される部分の金額(以下「繰越控除対象限度額」という)があるときは、その繰越控除限度額を限度として、その超える部分の金額を当該計算期間の所得に対する法人税の額から控除することとされた。
地方控除限度額の計算方法、繰越控除限度額の計算方法及び控除の具体的方法については、政令で定められている。
外国法人税額の繰越控除特定信託の受託者である内国法人が各特定信託の信託財産につき当該特定信託の各計算期間において納付することとなる控除対象外国法人税の額が当該計算期間の控除限度額に満たない場合において、当該計算期間開始の日前3年以内に開始した各計算期間において納付することとなった控除対象外国法人税の額のうち当該計算期間に繰り越される部分の金額(以下「繰越控除対象外国法人税額」という)があるときは、当該控除限度額から当該計算期間において納付することとなる控除対象外国法人税の額を控除した残額を限度として、その繰越控除対象外国法人税額を当該計算期間の所得に対する法人税の額から控除する。
控除対象外国法人税額の計算方法及び控除の具体的方法については、政令で定められる予定である。
外国法人税額が減額された場合の調整特定信託の受託者である内国法人が各特定信託の信託財産について納付することとなった外国法人税の額の全部又は一部につき上記の控除を受けた後において当該外国法人税の額が減額された場合の調整について定めるものである。
調整の具体的方法については、政令で定められる予定である。
申告要件等上記の税額控除の適用を受けようとする場合には、確定申告に際し、所定の明細の記載及び必要書類の添付を行うことをその手続上の要件とすることにつき、内国法人に係る外国税額控除の規定を準用することとされた。
特定信託に係る移転価格税制の適用新しいSPC及びSPTについては、流動化対象資産が原則すべての財産権となり、従来の不動産及び指名金銭債権の保有等に加え、例えば棚卸資産の売買、及び無体財産権の保有、使用許諾、株式の保有・売買などをも行うことができる。
また、投資法人及び投資信託についても、従来の証券投資に加え、不動産等の他の資産の対する投資も行うことができることとされた。
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